ニュースなどを見ていると、”人口ボーナス期”や”人口オーナス期”という言葉を耳にすることがあると思います。
しかし人口ボーナスや人口オーナスとは、どのような状態のことを示すのでしょうか。
そこで今回は人口ボーナス・人口オーナスの意味について調べてみました!
人口ボーナスとは?
一国の人口構成の中で生産活動に就いている年齢層の割合が多く、子供や老人が少ない状態のことです。
具体的には、生産年齢人口と呼ばれる15〜64歳の人口の割合が、それ以外の人口(0〜14歳、65歳以上)の2倍以上にある状態のことを示しています。
“人口ボーナス期”には、豊富な労働力を見込むことができるため、高度の経済成長が期待できます。
工業化によって所得が増え、消費活動も活発になるため、この期間はどんどん経済が発展していきます。
このような人口ボーナス期は、多産多死社会(出生率と死亡率がともに高い状態。発展途上国に多くみられる)から小産少子社会へと変わる過程で現れると言われています。
近年のアジアの新興国では、多くの国が人口ボーナス期にあたります。
代表的な人口ボーナス期の国は、韓国、タイ、シンガポール、香港、中国などです。
※これらの国は2015年に人口ボーナス期が終わったという見方もあるようです。
人口オーナスとは?
一国の人口構成の中で生産年齢人口の割合が少なく、子供や老人が多い状態のことです。
人口オーナスの”オーナス(onus)”とは、負担、重荷という意味であり、人口ボーナスの対になる言葉です。
人口オーナス期では、少子化のために生産年齢人口の補充ができません。
その結果、経済を支える人の割合が減っていき、その国の財政経済面が圧迫されていきます。
経済成長率や貯蓄率の低下はもちろんのこと、社会保障など財政支出が増大するなどの問題が起こります。
日本の人口ボーナス期と人口オーナス期
日本は現在、少子高齢化社会と言われているように人口オーナス期に入っています。
日本の人口ボーナス期は、戦後のベビーブーム世代が生産年齢人口に入っていった1950〜1970年頃であったと言われています。
その後、それらの世代の人々が高齢化していき90年頃から人口オーナス期に入ったとみられています。
日本は少子化が進んでいることから生産活動を行う人口が減少し、経済は緩やかに下降していきます。
しかし経済が下降しているのは悪いことではなく、チャンスでもあります。
アジアマネーを汲み取るなど、世界との絆を深めることで経済は回復する可能性があります。
これまでとは違う方法で、経済を回す力を試されているのかもしれませんね。
さいごに
それぞれの国が、人口ボーナス期を経て人口オーナス期に突入していきます。
そして現在経済成長の目覚しいアジア地域では、あらゆる国が人口ボーナス期に差し掛かっています。
2016年現在、中国、韓国、香港、タイ、中国、シンガポールなどは、人口ボーナス期の終わりごろ。
そしてベトナムとマレーシアは2020年頃、インドネシアは2030年頃、インドは2035年頃に人口ボーナスが終わると言われています。
人口オーナスに入ることは、経済の必然的な流れです。
それぞれの国の経済状況を見定め、ビジネスや投資を行っていきましょう^^
最後までお読みいただき、ありがとうございました!